我々の興味や関心、趣味は人それぞれ違っている。花が好きな人もいれば、鳥
や動物が好きな人もいる。私は花や動物より石や鉱物が好きである。石や鉱物
となら話ができる。話ができるというのは会話ができるという意味ではない。
石や鉱物と接していると心の中に様々な思いが湧き上がってきて、あたかも石
や鉱物が私に語りかけているような気がするのだ。
石や鉱物の中で一番好きなのが水晶だ。水晶ほど興味深く面白い自然物はない
ように思う。天然水晶の外観を見てみると六角柱を形成するサイド面と屋根面
を形成するファセット面で出来上がっていることがわかる。サイド面は必ずど
の面も反対側の面とパラレル(並行)になっている。屋根を形成する六つのフ
ァセットは3角形から8角形の組み合わせで出来ている。これは全ての天然水
晶に当てはまる原則だ。ちょうど、人間に人種の違いがあり、全人類の外観が
共通しているのと同じだ。共通原則は同じなのに、地球上の全ての人間はただ
一人として同じ人がいないように、水晶も似ているものはあっても、同じもの
は一つもなくて個性的だ。まるで、水晶の結晶が形成されるとき結晶の種がか
くありたい、そういう形態になりたいと意思を持っているかのようだ。
水晶は結晶が育つ環境で一群の似たような特徴をもつ結晶となるが、産地によ
って完璧に透明なものもあれば不純物を含んだもの、さまざまな色、大きさや、
経と長さの比率の違いなどがある。水晶というのは二酸化珪素、つまり酸素原
子とケイ素が結びつき結晶したもので、結晶してゆくとき4面体構造で原子が
螺旋を描きながら連なって成長いく。この螺旋構造によってピエゾ電気効果が
生まれ、結晶の表面は4面体構造にならずに7×7の正六角形のグリッドにな
なる。水晶には半導体としての性質とともに、エネルギーを増幅、蓄積保存、
変換、収縮集中、移動伝達するなど優れた能力があるため、その性質や能力を
現代テクノロジーはさまざまな分野で応用している。水晶は単なる石ではない。
生き物に近い意思を持つ石だと思う。今では人工水晶が多量に工場でつくられ、
現代テクノロジーを支える重要な基礎となっている。日本は世界一の人工水晶
産出国で、有名なメーカーとして、日本電波工業、大真空、リバーエレテック
がある。
人工水晶を作る時、種水晶として高純度のマザークリスタルという天然水晶が
必要だが、人工水晶はマザークリスタルの性質が転写されて育つため決してマ
ザークリスタルの性質を超えることはできない。文書をコピーしてゆく時、コ
ピーを繰り返していくとだんだんコピーが不鮮明になっていくのと同じである。
天然の高純度マザークリスタルをもとめて世界各国のメーカーが競い合ってい
る。その争奪戦を小説に描いたのが、2014年12月に出版された篠田節子の『イ
ンド クリスタル』だ。インドの片田舎の鉱山を舞台にした冒険小説で、小説
を読んでみて今まで知らなかった天然水晶から人工水晶を作り出す方法がよく
理解できた。
人工水晶が使われている分野は、主にスマートホン等の通信機器、放送局やテ
レビなど送受信機器、コンピユーター等の情報機器関連が多い。ケイ素という
元素は、もしかすると宇宙において他とのコミュニケイションをとる仲立ちを
役割として存在しているのかもしれない。
現代は水晶文明と言われる程に水晶はなくてはならない存在となっているが、
古代から人間の感性は水晶の持つ優れた性質を直感的に感じ取って、ヒーリン
グや占い瞑想の道具としてつかってきた。考えてみればすぐ分かることだが、
私たちの感情も思考も言葉もエネルギーで、水晶にはそのエネルギーを増幅し
たり、保存蓄積したり、変換できる能力があるので、水晶を使って様々なワー
クが可能となる。私はそのことに興味を持ち研究し、1996年にたま出版より
『虹のクリスタルワーク』を出版し、その著書の中で、水晶による瞑想法と
ヒーリング法を発表した。それ以前またそれ以降も沢山の水晶や貴石の本が出
版されているが、私の書いたもの以外に具体的な水晶の使い方を詳述した本は
日本ではほとんど出版されていない。
皆にお勧めしたいのは、フィンガーサイズの水晶を二本使う方法である。水晶
を呪文によって浄化しさらにパワーアップしたあとで、瞑想の座法をとりギ
ャーナムドラの手のひらに載せる。右の手のひらの上には先端を指先に向けて
水晶を置き、左手は逆向きに先端を手首に向けて置く。これだけで、体内エネ
ルギーのバランスがとれ流れが良くなる。自律神経系が整い深い瞑想、ディ
ヤーナに入る準備になる。なかなか瞑想感覚がつかめない人におすすめしたい
方法である。
鶏卵ほどの大きさの天然水晶が5個用意できれば、畳二枚の正方形のコーナー
に水晶を4個置き、残りの1個をその中心に置く。そして5個の水晶の外側に
立ち、別の水晶を使って5個の水晶を意識の線で一筆書きに繋ぎ、中心の水晶
に思いを込めるとエネルギーフィールドが出来上がる。さらに、そのエネル
ギーフィールドの中で瞑想すれば、ピラミッドエネルギーやパワースポットの
コズミックエネルギーに類似したエネルギーに包まれて、集中力が高まり深い
知覚瞑想に入っていける。
瞑想を継続していると集中力、知覚力、認識力、意識力が高まり内なる智慧が
開発されるが、水晶と常時接していることでも知覚力や認識力が高まってくる。
水晶を使って瞑想すれば、それらの相乗効果が得られる。瞑想によって水晶と
は何かがわかり、水晶によって瞑想が格段に進歩する。
とは言え、水晶は単なる道具である。瞑想の初歩的段階で使えば水晶は瞑想を
手助けしてくれる有効な道具となるが、瞑想に上達したあとでは水晶は不要な
ものとなる。
古代から伝わってきた霊性開発テクニックを神秘的・迷信的に捉えることなく、
現代科学の知見を加えて考察し論理的に理性的に解釈しなおすと新しい側面が
見えてくる。インドポンデチュリーにあるオーロビンド・アシュラムの瞑想
ホール、マトリ・マンデールには大水晶球が置かれ、コンピユーター追尾で太
陽光線が水晶球に当たるようになっているそうだ。太陽光線が照射されて水晶
がパワフルになり、水晶エネルギーに満たされた瞑想空間になるだろう。その
空間を想像しただけでもワクワクする。私はダウクリスタル型(ファセット面
が7・3・7・3・7・3の形状になっている)の水晶寺院を只見に建てたい
という夢を持ち続けているが、貴石や天然水晶、人工水晶、さまざまな色と形
のLED電球を使い、その建物の中にいるだけで、病気が癒され元気になり、瞑
想が進み人格が向上するようにできたらと願っている。
や動物が好きな人もいる。私は花や動物より石や鉱物が好きである。石や鉱物
となら話ができる。話ができるというのは会話ができるという意味ではない。
石や鉱物と接していると心の中に様々な思いが湧き上がってきて、あたかも石
や鉱物が私に語りかけているような気がするのだ。
石や鉱物の中で一番好きなのが水晶だ。水晶ほど興味深く面白い自然物はない
ように思う。天然水晶の外観を見てみると六角柱を形成するサイド面と屋根面
を形成するファセット面で出来上がっていることがわかる。サイド面は必ずど
の面も反対側の面とパラレル(並行)になっている。屋根を形成する六つのフ
ァセットは3角形から8角形の組み合わせで出来ている。これは全ての天然水
晶に当てはまる原則だ。ちょうど、人間に人種の違いがあり、全人類の外観が
共通しているのと同じだ。共通原則は同じなのに、地球上の全ての人間はただ
一人として同じ人がいないように、水晶も似ているものはあっても、同じもの
は一つもなくて個性的だ。まるで、水晶の結晶が形成されるとき結晶の種がか
くありたい、そういう形態になりたいと意思を持っているかのようだ。
水晶は結晶が育つ環境で一群の似たような特徴をもつ結晶となるが、産地によ
って完璧に透明なものもあれば不純物を含んだもの、さまざまな色、大きさや、
経と長さの比率の違いなどがある。水晶というのは二酸化珪素、つまり酸素原
子とケイ素が結びつき結晶したもので、結晶してゆくとき4面体構造で原子が
螺旋を描きながら連なって成長いく。この螺旋構造によってピエゾ電気効果が
生まれ、結晶の表面は4面体構造にならずに7×7の正六角形のグリッドにな
なる。水晶には半導体としての性質とともに、エネルギーを増幅、蓄積保存、
変換、収縮集中、移動伝達するなど優れた能力があるため、その性質や能力を
現代テクノロジーはさまざまな分野で応用している。水晶は単なる石ではない。
生き物に近い意思を持つ石だと思う。今では人工水晶が多量に工場でつくられ、
現代テクノロジーを支える重要な基礎となっている。日本は世界一の人工水晶
産出国で、有名なメーカーとして、日本電波工業、大真空、リバーエレテック
がある。
人工水晶を作る時、種水晶として高純度のマザークリスタルという天然水晶が
必要だが、人工水晶はマザークリスタルの性質が転写されて育つため決してマ
ザークリスタルの性質を超えることはできない。文書をコピーしてゆく時、コ
ピーを繰り返していくとだんだんコピーが不鮮明になっていくのと同じである。
天然の高純度マザークリスタルをもとめて世界各国のメーカーが競い合ってい
る。その争奪戦を小説に描いたのが、2014年12月に出版された篠田節子の『イ
ンド クリスタル』だ。インドの片田舎の鉱山を舞台にした冒険小説で、小説
を読んでみて今まで知らなかった天然水晶から人工水晶を作り出す方法がよく
理解できた。
人工水晶が使われている分野は、主にスマートホン等の通信機器、放送局やテ
レビなど送受信機器、コンピユーター等の情報機器関連が多い。ケイ素という
元素は、もしかすると宇宙において他とのコミュニケイションをとる仲立ちを
役割として存在しているのかもしれない。
現代は水晶文明と言われる程に水晶はなくてはならない存在となっているが、
古代から人間の感性は水晶の持つ優れた性質を直感的に感じ取って、ヒーリン
グや占い瞑想の道具としてつかってきた。考えてみればすぐ分かることだが、
私たちの感情も思考も言葉もエネルギーで、水晶にはそのエネルギーを増幅し
たり、保存蓄積したり、変換できる能力があるので、水晶を使って様々なワー
クが可能となる。私はそのことに興味を持ち研究し、1996年にたま出版より
『虹のクリスタルワーク』を出版し、その著書の中で、水晶による瞑想法と
ヒーリング法を発表した。それ以前またそれ以降も沢山の水晶や貴石の本が出
版されているが、私の書いたもの以外に具体的な水晶の使い方を詳述した本は
日本ではほとんど出版されていない。
皆にお勧めしたいのは、フィンガーサイズの水晶を二本使う方法である。水晶
を呪文によって浄化しさらにパワーアップしたあとで、瞑想の座法をとりギ
ャーナムドラの手のひらに載せる。右の手のひらの上には先端を指先に向けて
水晶を置き、左手は逆向きに先端を手首に向けて置く。これだけで、体内エネ
ルギーのバランスがとれ流れが良くなる。自律神経系が整い深い瞑想、ディ
ヤーナに入る準備になる。なかなか瞑想感覚がつかめない人におすすめしたい
方法である。
鶏卵ほどの大きさの天然水晶が5個用意できれば、畳二枚の正方形のコーナー
に水晶を4個置き、残りの1個をその中心に置く。そして5個の水晶の外側に
立ち、別の水晶を使って5個の水晶を意識の線で一筆書きに繋ぎ、中心の水晶
に思いを込めるとエネルギーフィールドが出来上がる。さらに、そのエネル
ギーフィールドの中で瞑想すれば、ピラミッドエネルギーやパワースポットの
コズミックエネルギーに類似したエネルギーに包まれて、集中力が高まり深い
知覚瞑想に入っていける。
瞑想を継続していると集中力、知覚力、認識力、意識力が高まり内なる智慧が
開発されるが、水晶と常時接していることでも知覚力や認識力が高まってくる。
水晶を使って瞑想すれば、それらの相乗効果が得られる。瞑想によって水晶と
は何かがわかり、水晶によって瞑想が格段に進歩する。
とは言え、水晶は単なる道具である。瞑想の初歩的段階で使えば水晶は瞑想を
手助けしてくれる有効な道具となるが、瞑想に上達したあとでは水晶は不要な
ものとなる。
古代から伝わってきた霊性開発テクニックを神秘的・迷信的に捉えることなく、
現代科学の知見を加えて考察し論理的に理性的に解釈しなおすと新しい側面が
見えてくる。インドポンデチュリーにあるオーロビンド・アシュラムの瞑想
ホール、マトリ・マンデールには大水晶球が置かれ、コンピユーター追尾で太
陽光線が水晶球に当たるようになっているそうだ。太陽光線が照射されて水晶
がパワフルになり、水晶エネルギーに満たされた瞑想空間になるだろう。その
空間を想像しただけでもワクワクする。私はダウクリスタル型(ファセット面
が7・3・7・3・7・3の形状になっている)の水晶寺院を只見に建てたい
という夢を持ち続けているが、貴石や天然水晶、人工水晶、さまざまな色と形
のLED電球を使い、その建物の中にいるだけで、病気が癒され元気になり、瞑
想が進み人格が向上するようにできたらと願っている。
<著:坂本知忠>
(協会メールマガジンからの転載です)