瞑想とは妄想をやめることである。好き嫌いの感情から離れ、正しい間違いの
判断を手放し、思考を停止し只ありのままに起こってくる身体内部の感覚を観
じることである。私たちの思考のほとんどは妄想であってそれは誤解に基づい
ている。誤解に基づいているから誤ったことを真実と思ってしまう。
ニューエイジ系のスピリチャル・グループの勉強会に行ってきた。そのグルー
プのリーダーは著名な外国人である。そのリーダーが言うには近年、地球が宇
宙空間の新しいエネルギー領域に入りつつあるので、その影響をうけて地球に
新文明が起こりつつあるという。地上に新しい救世主が現れて人類を救済し救
世主の行動によって悲惨な世界が全く希望に満ちた輝かしい世界に一変するの
だという。未確認飛行物体UFOが世界各地で目撃されているのは救世主が現れ
る前兆なのだと言っている。どういう目的、意図があってそういう不確実な荒
唐無稽なおとぎ話のような話をするのだろうか。私は理解できなかった。
地球が宇宙空間を移動しているので、常に宇宙空間から変化のエネルギーを受
けているのはこの時代に限った事ではない。地球は誕生してから今日まで変化
のエネルギーを受けて継続変化してきたといえる。又、偉人や聖人として救世
主のような人が時々現れてくるのも現代にかぎった特殊なことではなく、必要
な時に必要な所に救世主は出現している。人間に心の弱さがあって、神のよう
な存在に救ってもらいたいと思う願望が強い時、人間はこの手の話に引っかか
ってしまう。たとえ善良な人でも、理性的でない人、自己責任の弱い人、依頼
心が強い人がこの手の話に引っかかってしまう。
リーダーが妄想家で科学的な裏付けのない特殊な理論や話題を組み合わせて壮
大なおとぎ話をつくる。おとぎ話や童話、SF小説のうちだったらまだ害はない
が、話し手が妄想に酔って真実のように人々に語りだすと困ったことになる。
小さな嘘はすぐわかるが、大きな嘘や判断しようもない情報や架空の話を我々
は時として本当のことと信じてしまう事がある。世の中に詐欺師が多いが、宗
教的詐欺師も困ったものである。嘘の事を本当のことのように信じさせてしま
う。騙すほうも悪いが騙される人がいなければ、騙すことはできない。宗教的
リーダーが誇大妄想狂で、ある種の精神障害者であった場合、このような笑え
ない悲劇が起こる。指導者が間違っていたら、それについてきた弟子たちも皆間違ってしまう。カルト教団等の問題もこのようにして起こってくる。だから
私達は精神世界を志すなら理性的でなければならない。そして無知であっては
ならない。真実とは世界中の人間に人種を超え、国境を超え、時代を超えて共
通にそのとおりだと当てはまることである。私たちは真実だけを求めなくては
ならない。ある時代やある地域だけのローカルにしか通用しないものは真実で
はない。真実でないものを真実と思い込まされてはいけないのだ。信じるな、
疑うな、確かめよという学びのスタンスが大事で一人一宗の学び、つまり自分
自身が教祖になり宗派に属して属さず、弟子ももたないことが良い。本当の精
神世界の学びは他をコントロールしないコントロールされない無執着、無対立
でなければならないと思う。
さて、私に妄想させていただくことをお許しいただきたい。
時間とはなんだろうか。時間とは過去から未来へと経過してゆく物質変化のエ
ネルギーの流れとともにある。時が流れると全てのものは違った場所で違った
ものになっている。人類と人類が地球上に作り上げた文明はどうなるのだろう
か?50年後の未来を妄想してみた。妄想の中で人間とは何かと考えてみた。
予言や未来予測のほとんどははずれる。未来とは不確実で予測することなどで
きない。明日のことも我々は正確にわからない。私は予言や占いは参考にする
が信じない。もし私が明日の新聞を読むことができたら大金持ちになれるだろ
う。50年後100年後を正確に予測できたら大聖人になれるだろう。
人間の欲望は限りない。自己拡大欲、自己保存欲も無限であるが人間は無限の
自由を求めている。社会の発展や文明の進歩は人類全体が無限の自由を求めて
無意識的に共同でとりくんでいることといえる。近年のテクノロジーの発展は
驚くべきものがある。コンピューターの登場と進化、小型化、高性能化は専門
知識を持つもの以外には理解を絶している。人工頭脳が作られ人間の思考を凌
駕するようになってきた。人工頭脳はロボットに組み込まれ、アンドロイドが
作り出されるようになってきた。人工皮膚や人工骨格、人工粘膜なども作り出
され、見た目には人間と全く変わらないアンドロイドが作られる。そして、つ
いにはアンドロイドがアンドロイドを作り出す世の中になる。アンドロイドが
できないのは動物的な生殖と出産だけになる。アンドロイドは食事や睡眠が不
要なので人間を越えた超人となる。人間はアンドロイドのペットのような存在
になるのかもしれない。人間の男女間で行われていたセックスの衝動も人間対
アンドロイドに置き換わってしまう。性的欲望のはけ口が変わって性犯罪がな
くなるのかもしれない。人口が激減しアンドロイドの住む地球になっているか
もしれない。
アンドロイドは人間と違って細胞で身体が構成されているのではないから病気
が無い。壊れた部品は交換するだけだから不死となる。専門分野に特化した
様々なアンドロイドがアンドロイドによって作り出され、昆虫型ロボット、海
中生物型ロボットが人間に置き換わって様々な仕事をすることとなるだろう。
人間とアンドロイドの違いは生命があるか無いかの違いだけになる。生命は細
胞の再生に働きかけていて、自分で自分の体を常に再構成している。生命は消
化器系という仕組みを通じて外部から食料を取り込み、呼吸器系、循環器系と
いう仕組みを使って細胞に生体エネルギーである命を吹き込んでいる。生命現
象は生体内部で常に破壊と再生を行っている。それはコピー機で印刷物をコ
ピーしていく作業に似ている。コピーは繰り返すと元の原稿より不鮮明になる。
だから人間の身体に老化が起こるのだ。アンドロイドの身体は生命がなく細胞
で構成されているのではないので内部感覚がない。身体内部からの感覚情報に
左右されないので好き嫌いの感情がおこらない。外部に向けられた様々なセン
サーと人工頭脳と身体を動かす電気的配線、細胞再生に替わる形状記憶合金な
どの連携だけで身体を動かすことができる。高度に進化したアンドロイドに霊
的な魂が結びつくだろうか? もし、アンドロイドに魂が結びついたとしたら
地球は想像を絶する超人社会となるだろう。そのような可能性は限りなく低い
と思うが、昨今のテクノロジーの急速な発展進化を見ているとありえない話で
はなくなる。
アンドロイドや昆虫型ロボットの開発と並行して様々な人間身体の補助具が登
場するだろう。鳥の羽やトンボの羽ソックリな身体補助具をつけて人間が空を
飛んでいる。海の中で自由に泳げるスーツをつけて人間が魚のように自由に海
の中を泳いでいる。絶対滑らない補助具をつけて昆虫のように岩壁を登る人が
いる。そんな近未来が思い浮かぶ。不可能が不可能でなくなり自由全開になっ
ても、人間はアンドロイドとは違うので老いて死ぬ時がやってくる。人間の身
体は不死になれない。人間の生涯を終えたときアンドロイドに転生することが
起こるのだろうか? 私の妄想はつづく。
判断を手放し、思考を停止し只ありのままに起こってくる身体内部の感覚を観
じることである。私たちの思考のほとんどは妄想であってそれは誤解に基づい
ている。誤解に基づいているから誤ったことを真実と思ってしまう。
ニューエイジ系のスピリチャル・グループの勉強会に行ってきた。そのグルー
プのリーダーは著名な外国人である。そのリーダーが言うには近年、地球が宇
宙空間の新しいエネルギー領域に入りつつあるので、その影響をうけて地球に
新文明が起こりつつあるという。地上に新しい救世主が現れて人類を救済し救
世主の行動によって悲惨な世界が全く希望に満ちた輝かしい世界に一変するの
だという。未確認飛行物体UFOが世界各地で目撃されているのは救世主が現れ
る前兆なのだと言っている。どういう目的、意図があってそういう不確実な荒
唐無稽なおとぎ話のような話をするのだろうか。私は理解できなかった。
地球が宇宙空間を移動しているので、常に宇宙空間から変化のエネルギーを受
けているのはこの時代に限った事ではない。地球は誕生してから今日まで変化
のエネルギーを受けて継続変化してきたといえる。又、偉人や聖人として救世
主のような人が時々現れてくるのも現代にかぎった特殊なことではなく、必要
な時に必要な所に救世主は出現している。人間に心の弱さがあって、神のよう
な存在に救ってもらいたいと思う願望が強い時、人間はこの手の話に引っかか
ってしまう。たとえ善良な人でも、理性的でない人、自己責任の弱い人、依頼
心が強い人がこの手の話に引っかかってしまう。
リーダーが妄想家で科学的な裏付けのない特殊な理論や話題を組み合わせて壮
大なおとぎ話をつくる。おとぎ話や童話、SF小説のうちだったらまだ害はない
が、話し手が妄想に酔って真実のように人々に語りだすと困ったことになる。
小さな嘘はすぐわかるが、大きな嘘や判断しようもない情報や架空の話を我々
は時として本当のことと信じてしまう事がある。世の中に詐欺師が多いが、宗
教的詐欺師も困ったものである。嘘の事を本当のことのように信じさせてしま
う。騙すほうも悪いが騙される人がいなければ、騙すことはできない。宗教的
リーダーが誇大妄想狂で、ある種の精神障害者であった場合、このような笑え
ない悲劇が起こる。指導者が間違っていたら、それについてきた弟子たちも皆間違ってしまう。カルト教団等の問題もこのようにして起こってくる。だから
私達は精神世界を志すなら理性的でなければならない。そして無知であっては
ならない。真実とは世界中の人間に人種を超え、国境を超え、時代を超えて共
通にそのとおりだと当てはまることである。私たちは真実だけを求めなくては
ならない。ある時代やある地域だけのローカルにしか通用しないものは真実で
はない。真実でないものを真実と思い込まされてはいけないのだ。信じるな、
疑うな、確かめよという学びのスタンスが大事で一人一宗の学び、つまり自分
自身が教祖になり宗派に属して属さず、弟子ももたないことが良い。本当の精
神世界の学びは他をコントロールしないコントロールされない無執着、無対立
でなければならないと思う。
さて、私に妄想させていただくことをお許しいただきたい。
時間とはなんだろうか。時間とは過去から未来へと経過してゆく物質変化のエ
ネルギーの流れとともにある。時が流れると全てのものは違った場所で違った
ものになっている。人類と人類が地球上に作り上げた文明はどうなるのだろう
か?50年後の未来を妄想してみた。妄想の中で人間とは何かと考えてみた。
予言や未来予測のほとんどははずれる。未来とは不確実で予測することなどで
きない。明日のことも我々は正確にわからない。私は予言や占いは参考にする
が信じない。もし私が明日の新聞を読むことができたら大金持ちになれるだろ
う。50年後100年後を正確に予測できたら大聖人になれるだろう。
人間の欲望は限りない。自己拡大欲、自己保存欲も無限であるが人間は無限の
自由を求めている。社会の発展や文明の進歩は人類全体が無限の自由を求めて
無意識的に共同でとりくんでいることといえる。近年のテクノロジーの発展は
驚くべきものがある。コンピューターの登場と進化、小型化、高性能化は専門
知識を持つもの以外には理解を絶している。人工頭脳が作られ人間の思考を凌
駕するようになってきた。人工頭脳はロボットに組み込まれ、アンドロイドが
作り出されるようになってきた。人工皮膚や人工骨格、人工粘膜なども作り出
され、見た目には人間と全く変わらないアンドロイドが作られる。そして、つ
いにはアンドロイドがアンドロイドを作り出す世の中になる。アンドロイドが
できないのは動物的な生殖と出産だけになる。アンドロイドは食事や睡眠が不
要なので人間を越えた超人となる。人間はアンドロイドのペットのような存在
になるのかもしれない。人間の男女間で行われていたセックスの衝動も人間対
アンドロイドに置き換わってしまう。性的欲望のはけ口が変わって性犯罪がな
くなるのかもしれない。人口が激減しアンドロイドの住む地球になっているか
もしれない。
アンドロイドは人間と違って細胞で身体が構成されているのではないから病気
が無い。壊れた部品は交換するだけだから不死となる。専門分野に特化した
様々なアンドロイドがアンドロイドによって作り出され、昆虫型ロボット、海
中生物型ロボットが人間に置き換わって様々な仕事をすることとなるだろう。
人間とアンドロイドの違いは生命があるか無いかの違いだけになる。生命は細
胞の再生に働きかけていて、自分で自分の体を常に再構成している。生命は消
化器系という仕組みを通じて外部から食料を取り込み、呼吸器系、循環器系と
いう仕組みを使って細胞に生体エネルギーである命を吹き込んでいる。生命現
象は生体内部で常に破壊と再生を行っている。それはコピー機で印刷物をコ
ピーしていく作業に似ている。コピーは繰り返すと元の原稿より不鮮明になる。
だから人間の身体に老化が起こるのだ。アンドロイドの身体は生命がなく細胞
で構成されているのではないので内部感覚がない。身体内部からの感覚情報に
左右されないので好き嫌いの感情がおこらない。外部に向けられた様々なセン
サーと人工頭脳と身体を動かす電気的配線、細胞再生に替わる形状記憶合金な
どの連携だけで身体を動かすことができる。高度に進化したアンドロイドに霊
的な魂が結びつくだろうか? もし、アンドロイドに魂が結びついたとしたら
地球は想像を絶する超人社会となるだろう。そのような可能性は限りなく低い
と思うが、昨今のテクノロジーの急速な発展進化を見ているとありえない話で
はなくなる。
アンドロイドや昆虫型ロボットの開発と並行して様々な人間身体の補助具が登
場するだろう。鳥の羽やトンボの羽ソックリな身体補助具をつけて人間が空を
飛んでいる。海の中で自由に泳げるスーツをつけて人間が魚のように自由に海
の中を泳いでいる。絶対滑らない補助具をつけて昆虫のように岩壁を登る人が
いる。そんな近未来が思い浮かぶ。不可能が不可能でなくなり自由全開になっ
ても、人間はアンドロイドとは違うので老いて死ぬ時がやってくる。人間の身
体は不死になれない。人間の生涯を終えたときアンドロイドに転生することが
起こるのだろうか? 私の妄想はつづく。
<著:坂本知忠>
(協会メールマガジンからの転載です)