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2012年1月25日水曜日

コラム[静と動]


孫子に曰く、静かなること林の如く、動かざること山のごとし。武田信玄も風
林火山の旗印にした。林は静かか、山は動かないかは別問題として、動くこと
止まることは一つの事と云える。このことを古人は静動一如と云った。静動一
如は名人、達人、悟りの境地である。それは静けさ、止まっていることのなか
に、莫大なエネルギーが湛えられていて時が至れば激しく動くと云うことを意
味する。また、激しく動いているのにそこに静けさをあわせ持っていることで
もある。例えればダム湖の水は波静かであるが、甚大な位置のエネルギーを持
っているし、地球は秒速900キロメートルで宇宙空間を移動しているが地上で
生活している人間には静止しているとしか感じられない。

動くと云うのは一体なんなのか。

人間がこの世に生を受けるということは、一時も止まることが許されない躍動
の中に放り出されることなのだ。人間は常に動かなければならない、人間は変
化しなければならない。動かないことじっとしていることは肉体的に苦痛なの
で常に体勢姿勢を変え続けなければならないように出来ている。立ち続けるこ
とも苦痛、座り続けることも苦痛、寝続けることも大変な苦痛なのだ。古人は
動くと云うことが心地よいにもかかわらずなぜ苦痛を承知で体の動きを止め、
呼吸を限りなく鎮め、思考を止め、体内感覚の波を鎮めようとしたのか。それ
は、それらが止まり鎮まったときに動いているとき以上の至福感があるからだ。

我々は時間を止めることは出来ないし、地球や惑星の動きを止めることも出来
ない。体の中で細胞レベルで起こっている変化の流れも止めることは出来ない。
神経細胞の中を流れてゆく電磁気的な流れは継続している。その流れと共にお
こっている感覚を知覚しているとき、思考が止まって心が鎮まり、知覚が観じ
ようとする対象の感覚と一つになって、粗雑な感覚から微細な感覚へ、希薄な
感覚へ、さらに無限に広がる均一で透明な静かに静止した感覚になっているこ
とがある。そんなときは時間も無くなってしまったような、自己と云う存在も
なくなってしまって根源的なものだけが立ち現われている気がする。

過去と現在と未来が一瞬のなかにことごとくあって、知覚すべき動きがまった
くない静止したような状態、三次元的な空間ではない広がり、観じようとする
意識と観じられる対象が双方透きとおったようになる。

そんな体験が未熟な私にもときどき起こる。

私はもっと深く動と静について探求しなければならないと思っている。

私達は動いていること、生命が永遠なる過去現在未来に繋がっていることやも
っと多くのことを川の流れに学ばなければならないし、止まっていることの意
味、忍耐を大木老樹に学ばなければならないと思う。私は最近、川が先生であ
り、老樹が友達であり、それらと自分がなんら変わりなく同じものだとの気持
ちが目覚めてきた。山や川や森を観察し自分の内部を観察することが万巻の書
物を読むことより大事だと解ってきた。


<著:坂本知忠>
(協会メールマガジンからの転載です)


2012年1月23日月曜日

2012年新年会および認定表彰式のご報告

先日開催されました、協会の新年会および認定表彰の様子をご報告します。

今回は協会の会員様を中心に、途中からイタリアからのゲストもお迎えしての
和やかな会となりました。新年のお祝いということで菜食を中心としたイタリアン料理を
堪能しつつ、皆さんそれぞれの近況を伺ったり、出産・子育ての話題などなど
話は尽きず、あっという間の3時間半となりました。

そして大事な認定表彰会ですが、今回4名の方の認定でしたが1名の方はお仕事の
都合でご参加いただけず、次回研究会で授与させていただくことになりました。

協会の中村氏が、協会発足からこれまでの歩みや瞑想を広めることへの
意義というのを改めて見いだした思いを語り、坂本先生も約30年間のプレクシャ
瞑想に対する熱意がようやくここに実りつつあることを実感され、協会として活動
することで今後社会貢献にもつなげていきたいという思いを語られました。

今回は全員「準指導士」に認定された方への表彰となりまして、授与に際する
感想もみなさんに語っていただきました。
皆さんそれぞれの思いで今までヨガや瞑想を学ばれてきた中、プレクシャに出会って
また一段と学びが深くなり、自分自身の変革への大きな支えとなったという
コメントをいただき、私自身の体験とも重なり目頭が熱くなる思いでした。
日々の忙しい生活の間に、こうした瞑想を学ぶ時間、自分自身と向き合う時間を
継続して持つことの大切さを改めて感じました。

レストラン様のご好意により、特別にお祝いのケーキをご用意いただきまして
甘~いサプライズとなりました!(レストランの方ありがとうございました!)
3名様の喜びの笑顔をアップしておきます。





今年はさらに多くの方にプレクシャ瞑想を学ばれ、ご自身の成長のために
瞑想を生活に取り入れていただければ幸いでございます。

ご参加いただきました皆様、どうもありがとうございました!

第31回プレクシャ・メディテーション研究会のご案内

第31回プレクシャ・メディテーション研究会を下記のとおり開催いたします。
ふるってご出席下さいますよう、宜しくお願い申し上げます。

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※今回とくに必読書はありません。すでにお配りした
レーシャ・ディヤーナとチャイタニヤ・ケンドラ・プレクシャの資料を
ご確認・持参ください。
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日時:2011年2月6日(月)19:00~21:00
場所:市川市南行徳
東京メトロ東西線南行徳駅下車、徒歩1分
アクセスマップにつきましては、下記URLにてご確認ください。
http://www.city.ichikawa.chiba.jp/gyotoku/m_mapprak.html

テーマ: レーシャ・ディヤーナの効果:その精神的説明と科学的根拠

前回はレーシャ・ディヤーナにおける「レーシャ」の概念を、マハープラギャ
師の叙述を忠実にたどりながら確認しました。キーとなる諸概念との関係にお
いてレーシャがどのような意味をもつものとして説明されているのか、その精
神作用のメカニズムを整理しました。

次回は、こうしたレーシャを前々回に検討した「ケンドラ」(霊的中心点)で
知覚することでどのような具体的な効果が生じるのか、そしてそれによって最
終的に何がもたらされるのか、さらにはその精神作用を説明する科学的根拠は
あるのか否かについて、みていこうと思います。

※準備の都合上、出席される方は前日までにご連絡ください
savita.nakamura@gmail.com)。ご連絡をいただかないと資料を受け取れ
ないことがあります。
※当日参加費として500円(非会員の方は1000円)(通信費・会場費・資料代
等を含む)を頂戴いたします。

【今後の開催予定】
3月5日(月)19時~21時 場所:同上
4月2日(月)19時~21時 場所:同上
※プレクシャ.メディテーション研究会は、原則として、毎月第1月曜日に開
催しています。

※本研究会の開催予告(速報版)は月刊メールマガジン
『[プレクシャ・メディテーション]-勝利者の瞑想法』(日本プレクシャ・ディヤーナ協会)
にてご確認いただけます。講読(無料)をご希望の方は、こちら
http://archive.mag2.com/0001262370/index.html)からご自由にご登録ください。

※会員割引による研究会への参加をご希望の方は、協会ホームページ
http://jp.preksha.com/preksha/member.htm)よりお手続きください。